2010年7月20日火曜日

おすそわけ 第21回「好きな一冊」

ただただ、素


イマイさんへ


こんばんは。夏の夜です。
最近とても暑いですね。
加えてお仕事がとても忙しくなってきて、ちょっと遅れてしまいました。ごめんなさい。
すでにちょっと夏バテ気味ですが、ちゃんと元気でいようと思います。

前回は素敵なソファーのお話をありがとうございました。
祝・20回ですね☆
こちらこそ、これからもよろしくお願いします。

ソファー、私の家にはかつてあったことがないので、どうしても余所のおうちのもの、という印象が強いです。あと、校長室とか。
でもいつか、ひとつ欲しいかなあ。
家具のなじむ、なじまないって難しいですよね。物とも運命めいたものがあるのかな、と思いました。


今回の「好きな一冊」ですが、とても悩みました。
きっとイマイさんは小説をイメージして出題したのかなあ、と思いましたが、
最近小説を読めなくなっているからです。

大学の時は、本多孝好や大崎善生を読んでいました。
だけど深くて暗くて、好きだったけれど読んだ後の落ち込み具合がひどかった覚えがあります。
私は物語に完全に溺れてしまう上に一気に読まないと気がすまないので、なおさらだったと思います。
そうして、深く入り込んでしまうのがつらくて嫌になり、だんだん小説を読まないようになりました。
小説なら、大切な人が死なない話を読みたいなあと思っていたし、
それ以外では可愛くてゆるい本やエッセイを読むようになりました。


今回挙げるのは、赤荻武さんの「カメラレシピ」(2005/マーブルトロン)にしようと思います。


この本はヴィレッジヴァンガードで見つけた、いわゆる「写真の撮り方」の本です。
写真が好きで、大学では途中まで写真部に入っていました。
だけどカメラの詳しいことだとか、難しい話はよくわからなくて、
どちらかというと、可愛い写真やトイカメラのほうに興味がありました。
今でもフィルムカメラやトイカメラが好きです。


この本には、堅苦しい教科書めいたことはほとんど書いてありません。

女の子を真冬の寒い屋上に連れ出してみたり、雨にさらしてみたり、
廃墟になった結婚式場跡へ行ってみたり、傷んだ苺を撮ってみたり。

ただただ「素」を撮った写真と、赤荻さんのゆるいコメントで、
なんにも考えずに「いいなあー」と思いながらぱらぱら読めます。
「用意するもの」の欄に、
「フリスビー、お弁当とお茶」なんて書いてあるところも大好きで、
何回も何回も開きました。

出かけるとき、「あ、カメラ持ってってみようかな」と思えるような本です。


イマイさんは、写真は好きですか?
私は、記念日やイベントの日ももちろんですが、
何でもないような時にこそ写真を撮りたいなあと思っています。
たとえば、ふと誰かに会いたくなって思い出すのは、その人の普段の表情が多い気がして。



あくびしたあとの写真はそのときに食べてたバニラサンドのにおい(藤野唯)



それにしても暑いですね。
バニラサンドも溶けてしまいそうです。
子供たちは夏休みですね。そんなわけで次回のお題は「遊び」です。
更新は約2週間後、イマイさんのブログで。

0 件のコメント:

コメントを投稿