2010年7月28日水曜日

Unknown

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なにをどうすればあの子になれたのか ミネラルウォーターひかる、よぎる、君

「あれ、言ってなかったっけ」すこしずつ途切れていく まばたきするみたく

光路差はただしく伸びてまた君に会えなくなるけど抗わないの

本当は本当に言うつもりなんてないのかもしれないないないな

いなくなればいいってことではないんだよちゃんと覚えて手 帰って 泣いて

美しく自由落下していった花火になれたらまだよかったのに

ずっと夢だったの、きみの手を払って走って逃げて、みたかったの

壊れればすぐ醒めるわけでもなかった あなたはずっと優しかったので

不完全なものをたくさん残しつつ生きる わたしが楽になるため

化粧水ボトルのへこむやわらかさ そこだけ狂っているようなピンク


*


ここ数日間、ずっと短歌を詠みたかったんです。

3 件のコメント:

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    定型外が多いですね。



    口語短歌の達成がもしあるとするなら、あくまでこの定型のなかで、口語化が押しすすめられ、その押しすすめられるなかで運動過程において、口語が洗練されていくのでなければなりません。

    岡井隆「現代短歌入門」(1969年)

    この本面白いので、参考に良かったらどうぞ。


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    押しすすめられる運動過程において、口語が洗練されていくのでなければなりません。

    でした。
    連投すみません。


    岡井隆さんはこう書きながら、定型を大きく外れた今橋愛さんを未来に誘っています。(今橋さんは今未来です)
    それは短歌が定型がある「詩」であるからだと思いました。
    「詩」の部分が強いから今橋愛さんは定型外でも岡井隆さんが「面白い」と思ったのだと思います。
    しかし、そうなると今橋愛さんの短歌は果たして短歌なのか、現代詩じゃないのか? 短歌とは何か? という問題にもなりますね。

    長々と偉そうにすみません。ちょっと色々考えてしまいました。

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    くまさん久しぶり。
    コメントありがとう。

    私は定型の歌のほうが好きなんだと思います。
    誰かの歌を読むときもリズム通りに読めたら気持ちがいいし。
    でも定形外の歌も作りたいのは、いつもと違うリズムでなんとなく余韻だとか、間を生みたいと思うからかなあ。
    でもそうすると、定形外の歌はやっぱり少なくしたほうが引き立つのだろうね。

    短歌に対して深く読み込んだりするのは苦手なので、私は結社とかには向いてないんだろうな。
    物語は好きなのに、現代文が苦手だったし。

    岡井さんの本、理解が追いつけるかわからないけど探してみようかな。
    ありがとうございます。

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