2011年12月19日月曜日

おすそわけ 第44回のお知らせ

イマイさんのブログゆびおり短歌でおすそわけ第44回が更新されています。
お題は「ランキング」です。

はっとする短歌がいくつかありました。
挙げられていた歌集、読んでみたいです。

ぜひお読みください。

2011年11月30日水曜日

題詠2011 まとめ

今年もまとめてみます。

今年はぜんぶ恋愛めいた歌にしようと思って詠んでいました。
(タイトルをつけるなら、「恋愛体質」だな!とか思いつつ。)
その結果、全体的になんとも辛気くさくなりましたが、
思う存分すねたような歌が詠めて楽しかったです。笑


 

初めてはかなしい 君の手が触れたところがそっと傷んで始発

幸せなあなたをここで見限って立ち去ってしまえればいいのに

どうすればきみが笑うかわからずにどんどん声はか細くなって

まさか、って思ってほしいためだけにあなたではない人のところへ

誰なのかもう知っている あのひとが姿勢をのばして会いにいくのが

いつだって困ったふりだけするきみの心に居残りたい傷付けたい

丹念に耕されたわたしのうえであなたはいそぐように熟れてゆく

幸せになるのが下手ね まだ彼に後悔させたがってるなんて

いつもより寒い夏がすぎてゆく 癒されなくても愛しているの

ドアを開けたら駆けてでもいくんでしょ彼女のとこへ 「行ってらっしゃい」

8bitミュージックでこの悲しみを軽くあしらうゲームオーバー

堅実さなんて捨てて目の前で微笑むわたしに浮気をしてよ 

その腕がきれいでもう何も言えない 事故に見せかけてさらってください

プレートに残ったポテトも笑ってるキスをしたのにともだちのまま

とりあえず笑うくらいじゃだませない好きなんてまだ言いたくないのに

絹さやのすじはとぎれまたとぎれご飯おわったらひとりで泣こう

失くしたくなくて途方に暮れたすえ妹にしてと願う七夕

黒髪に戻したきみに見つめられ準備してきた言葉がきえる

社内一スーツが似合うと思ってる 高層フロアまであと10秒

強いんじゃなくてどうでもいいんだね 愛されたのは夏の幻

経血を洗い流すよる ひどいこと私にしたひと元気だろうか

でたらめを言ってでも気を引きたかった あなたはひとり改札通る

ふたりして蜂に刺されたような夏 秘密がふえて始まる2学期

夕焼けがきれいだねも言えなくてそろそろ寂しい ねえ謝って

目が合って口を開いた瞬間に足元くずれ始まるミステリー

出席に○をつけた返信用ハガキを出す手がすこし震えた

水飲み場あの日の放課後に戻ってわたしのこころを返してほしい

説得はしない あの子が可愛いと思ってるなら無駄だろうから

あの服が似合いすぎる子を知っていて買えなかった公式ムック

もう遅いなんて哀しく言うんだね愛されている自覚もないのに

あなたにはわかって欲しかったんだなあ電話を閉じたらなみだが出ました

少しだけ悲しいのは内緒のままでしあわせ祝う町の教会

一度だけあなたが笑いかけてくれてそれが奇跡の基準になった

飛び散った皿の破片を掃いてゆくもう嘘なんてつきたくないな

いまここで触れるのは罪かもしれない飲み会の声がむこうにひびく

言わされたような告白してしまいワンピースのなか今すごく暑い

そのポーズ彼とおんなじ 私しかわからないことしないでほしい

抱かれないことをえらんで帰る夜もう二度とないことだとしても

あんなことあったからって校庭できみを見つける癖は消えない

きみの前ではいつまでも18才 伝えなかった気持ちのせいで

まだ舌に残るあなたをさっぱりと忘れるためのオレンジソーダ

泣いてます心当たりなどなくていいから至急電話をください

あざやかな寿の文字 動揺をだましつつ用意するご祝儀

だめなひとばかりを好きになるのだと気付く誰にも護られぬ午後

幼稚園児並みのわがままをしてでも今は引きとめたい行かないで

駅前のバンドの安い演奏で泣いてしまいそう待てば待つほど

醜態をさらしたままでしたキスを灯りのように大事にしてる

叶わない約束をして別れましょう今夜のお酒はおいしいですね

図書館でまどろみながら考えるきみを動揺させる方法

いつもよりお酒を早く飲むきみは彼女のことできっと泣き出す

いままでの恋を落としてゆくようにペダルを漕いでゆく長い坂

今日もまた言えなかったことごとく温野菜に残ってる芯

会いたいなう会いたくないなうぐるぐると眠る気分になれない深夜

またきみはかまってくれない牛丼を食べてから帰るあしたも頑張る

「きみのこと嫌いになりそうです」虚偽の申告をして逃げて帰った

いちご摘むようにわたしの嫌なとこちぎって持って帰ってください

後出しのじゃんけんがすきライバルがいるからあなたをすきになったの

日本酒と帆立なんてどうですか今日帰らなくてもいいですか

気のせいじゃない胸騒ぎ恋をした顔のあなたに気付いた2限

悪いもの出して素直になろうって友達と行く温泉旅行

はじまった恋は有無を言わさずに今日からわたしを部外者にする

忘れずにいるねずっとわたしより長生きしたらお墓に来てね

大丈夫と笑うひとのために買うコーヒーよまだ冷めないでいて

気付きたくなかったことを溶かすよう甘すぎるチョコをおやつに選ぶ

わたしにはあの子に羽が見えるんだ いっしゅんで彼と仲良くなった

言うつもりなかったのになこの店は豚の角煮がおいしすぎたな

励ましてほしいから泣いてるんだけどどうしてテレビの話してんの

コットンのようなやさしさじゃなくてもあの子の笑顔がいいのだきみは

同じ箸で同じ定食たべるのにこころのおくを分かち合えない

すっかりと気まずくなった仲介の業者がいれば頼みたいほど

お祭りのときにはきっと帰ってねつぶやくように民謡うたう

しなくてもいいことばかりおもたくて油汚れのようなこの恋

つかまれた肩のいたみ身体じゅう不自然なリズムながれはじめる

きみになら傷つけられたっていいのに刃先も見せてくれないんだね

しあわせな恋をしてると言いふらすかわりに朱色のカーディガン買う

憧れはあの子のものになっていく放課後にツリー観に行くふたり

恋すればくるくる狂ってゆく世界あなたもわたしもしあわせになれ

さよならをいつ言われるのかまた今日もいらなくなった卵(らん)を捨てる

雑な嘘つかせてごめん恋人になれるだなんて思ってないよ

べつべつの人と結婚する前にいっしょに酔いたかったのさよなら

深爪をしたせいだきっと今日きみの配慮のなさに敏感なのは

万全で来たはずなのに結局は泣くのも笑うのもきみ次第

好きじゃない人との溝は案外とすっぽり埋まってゆくのにどうして

総合職の彼女とトイレで会うときは上司と男の愚痴で済ませる

ゆっくりとドライフルーツ噛んでゆくように身体を分け合うまひる

ただ喫煙しているきみをながめてたふたりきりは貴重なはずなのに

まぶた閉じそびれたら最後そらせないあなたの手あの子の肩はにかみ

炭酸がからだのなかから湧くような好きですじっとしていられない

泣き出して崩れたあなたへの気持ちが再構成をはじめる夜明け

気がつけば泣きそうそもそもなぜ好きになってしまったのかも知らない

甘えてはいけないひとに泣きついた負債そのものみたいな夜だ

会えなくて残念ですと言えたけど寂しくないきみは流すのだろう

さし迫るおわりから目をそらしても愛されるわけではないものね

裂けるチーズなみのもろさで横たわるあなたが会いにくるまでの時間

あたたかい毛布のなかですこしだけ遠慮して眠るきみの生息地

取り返したいって本気で思ってたきみも喜ぶものと思ってた

毎晩のきみのしあわせを祈ってるあの子と一緒にいてもいなくても

なくなってゆくガムの味きみが誰かのものになるのやっぱりさみしい

あのひとの深みに惑うばかりでも知らないころには戻りたくない

完熟を過ぎてもいまだ渡せない気持ちが手からこぼれおちる

Unknown

完走しました。

本当にぎりぎりでしたが、
今年も走り終えることができてよかったです。

後半、お題がすごくむずかしくて、ラストスパートがなかなかかけられませんでした。
普段つかわない言葉がいっぱいあった気がします。


お疲れさまでした。
ありがとうございました!

100:完(藤野唯)

完熟を過ぎてもいまだ渡せない気持ちが手からこぼれおちる

2011年11月29日火曜日

099:惑(藤野唯)

あのひとの深みに惑うばかりでも知らないころには戻りたくない

098:味(藤野唯)

なくなってゆくガムの味きみが誰かのものになるのやっぱりさみしい

097:毎(藤野唯)

毎晩のきみのしあわせを祈ってるあの子と一緒にいてもいなくても

096:取(藤野唯)

取り返したいって本気で思ってたきみも喜ぶものと思ってた

095:遠慮(藤野唯)

あたたかい毛布のなかですこしだけ遠慮して眠るきみの生息地

094:裂(藤野唯)

裂けるチーズなみのもろさで横たわるあなたが会いにくるまでの時間

093:迫(藤野唯)

さし迫るおわりから目をそらしても愛されるわけではないものね

2011年11月28日月曜日

092:念(藤野唯)

会えなくて残念ですと言えたけど寂しくないきみは流すのだろう

091:債(藤野唯)

甘えてはいけないひとに泣きついた負債そのものみたいな夜だ

090:そもそも(藤野唯)

気がつけば泣きそうそもそもなぜ好きになってしまったのかも知らない

089:成(藤野唯)

泣き出して崩れたあなたへの気持ちが再構成をはじめる夜明け

088:湧(藤野唯)

炭酸がからだのなかから湧くような好きですじっとしていられない

2011年11月27日日曜日

087:閉(藤野唯)

まぶた閉じそびれたら最後そらせないあなたの手あの子の肩はにかみ

086:貴(藤野唯)

ただ喫煙しているきみをながめてたふたりきりは貴重なはずなのに

084:総(藤野唯)

総合職の彼女とトイレで会うときは上司と男の愚痴で済ませる

085:フルーツ(藤野唯)

ゆっくりとドライフルーツ噛んでゆくように身体を分け合うまひる

083:溝(藤野唯)

好きじゃない人との溝は案外とすっぽり埋まってゆくのにどうして

082:万(藤野唯)

万全で来たはずなのに結局は泣くのも笑うのもきみ次第

081:配(藤野唯)

深爪をしたせいだきっと今日きみの配慮のなさに敏感なのは

2011年11月25日金曜日

080:結婚(藤野唯)

べつべつの人と結婚する前にいっしょに酔いたかったのさよなら

079:雑(藤野唯)

雑な嘘つかせてごめん恋人になれるだなんて思ってないよ

078:卵(藤野唯)

さよならをいつ言われるのかまた今日もいらなくなった卵(らん)を捨てる

077:狂(藤野唯)

恋すればくるくる狂ってゆく世界あなたもわたしもしあわせになれ

076:ツリー(藤野唯)

憧れはあの子のものになっていく放課後にツリー観に行くふたり

075:朱(藤野唯)

しあわせな恋をしてると言いふらすかわりに朱色のカーディガン買う

2011年11月23日水曜日

074:刃(藤野唯)

きみになら傷つけられたっていいのに刃先も見せてくれないんだね

072:汚(藤野唯)

しなくてもいいことばかりおもたくて油汚れのようなこの恋

073:自然(藤野唯)

つかまれた肩のいたみ身体じゅう不自然なリズムながれはじめる

2011年11月22日火曜日

071:謡(藤野唯)

お祭りのときにはきっと帰ってねつぶやくように民謡うたう

2011年11月21日月曜日

070:介(藤野唯)

すっかりと気まずくなった仲介の業者がいれば頼みたいほど

069:箸(藤野唯)

同じ箸で同じ定食たべるのにこころのおくを分かち合えない

068:コットン(藤野唯)

コットンのようなやさしさじゃなくてもあの子の笑顔がいいのだきみは

067:励(藤野唯)

励ましてほしいから泣いてるんだけどどうしてテレビの話してんの

066:豚(藤野唯)

言うつもりなかったのになこの店は豚の角煮がおいしすぎたな

065:羽(藤野唯)

わたしにはあの子に羽が見えるんだ いっしゅんで彼と仲良くなった

064:おやつ(藤野唯)

気付きたくなかったことを溶かすよう甘すぎるチョコをおやつに選ぶ

2011年11月20日日曜日

063:丈(藤野唯)

大丈夫と笑うひとのために買うコーヒーよまだ冷めないでいて

2011年11月19日土曜日

062:墓(藤野唯)

忘れずにいるねずっとわたしより長生きしたらお墓に来てね

061:有無(藤野唯)

はじまった恋は有無を言わさずに今日からわたしを部外者にする

2011年11月18日金曜日

060:直(藤野唯)

悪いもの出して素直になろうって友達と行く温泉旅行

2011年11月17日木曜日

059:騒(藤野唯)

気のせいじゃない胸騒ぎ恋をした顔のあなたに気付いた2限

058:帆(藤野唯)

日本酒と帆立なんてどうですか今日帰らなくてもいいですか

2011年11月16日水曜日

057:ライバル(藤野唯)

後出しのじゃんけんがすきライバルがいるからあなたをすきになったの

056:摘(藤野唯)

いちご摘むようにわたしの嫌なとこちぎって持って帰ってください

055:虚(藤野唯)

「きみのこと嫌いになりそうです」虚偽の申告をして逃げて帰った

054:丼(藤野唯)

またきみはかまってくれない牛丼を食べてから帰るあしたも頑張る

053:なう(藤野唯)

会いたいなう会いたくないなうぐるぐると眠る気分になれない深夜

052:芯(藤野唯)

今日もまた言えなかったことごとく温野菜に残ってる芯

2011年11月15日火曜日

Unknown

入口


イマイさん、こんばんは。
いよいよ寒くなってきましたね。
今年は無印でざっくりしたニットコートを買いました。
自転車だともうそれも寒いくらいですが、落ち着いた色で気に入っています。


今回のお題は映画館ですが、イマイさんは映画よく観ますか?
私はときどき、という感じです。
映画館に行くのも、DVDを借りてみるのもそんなに多くはありません。

というのも、映画を観るのって気合いがいるというか、緊張してしまって。

チケットをちょっと早めに買いに行ってから時間を潰しているときも、少しそわそわしたり。
いざ時間になって飲み物やポップコーンを買う列に加わるときも、やっぱり落ち着かなかったり。
お手洗いにも行って、席に座ってからもまた始まるまでの宣伝が長く感じたり(実際長いのかもしれないけど)。
なんというか映画館ってどうしても密室ぽいというか、
いちど始まったらもうその世界のなかにぽいっと置き去りにされる感じがして、「終わるまで逃げられない」っていうイメージが強いんです。

だから私にとっては最後まで絶対に「耐えうる」ものじゃないとなかなか観ようという気持ちになりません。
極端に言ってしまえば絶対にハッピーエンドとか、
単純に派手なだけとか、観たあとのダメージが少なそうなものとか。
一度彼の趣味で「相棒」を観に行ったんですが、ああいう憎悪渦巻く感じの(?)刑事モノが苦手なので、終わった後ぐったりしてしまいました。最後はすごく泣いて、観てよかったなって思えたんですが。


ただ前もお話したかもしれませんが、
私は簡単に本とか映画の世界に入ってしまえるので、楽しいときはほんとに楽しいです。
加えて伏線にはあんまり気付かないし、すぐだまされるし、いいお客だなーと自分で思うほどです。
父の影響で火薬使用量ランキングに入るような爽快な映画も好きなのですが、
少し前(かなり前か)に観た「RED」が面白かったです。
両親もそれを観に行ってたと後日知って、やっぱりなーと笑いました。


近くにイオンがあって、そのなかにワーナーマイカルシネマが入っているので、普段は映画はそこに観に行くんですが、ワーナーって映画館そのものがアトラクションみたいというか、いつもなんだか遊園地にきたような気分になります。
それぞれの上映の部屋の扉近くに大きい番号が書いてあるんですが、それもべつの世界の入口に見えます。
あの番号が並んでる廊下がなにげに好きです。


この世界ではぐれたらきっと帰れない上映中にきみの手をとる(藤野唯)



***


さて、第1回から2週間ごとを目標におすそわけを更新してきましたが、
次回からゆっくりめに、1ヶ月交代に更新することになりました。
おかげさまで始めてから2年とちょっとが過ぎました。これからもお互いの負担にならないよう、のんびり続けていけたらなあと思います。

次回のお題は「ランキング」です。
更新は12月15日前後、イマイさんのブログで。

051:漕(藤野唯)

いままでの恋を落としてゆくようにペダルを漕いでゆく長い坂

050:酒(藤野唯)

いつもよりお酒を早く飲むきみは彼女のことできっと泣き出す

049:方法(藤野唯)

図書館でまどろみながら考えるきみを動揺させる方法

2011年11月13日日曜日

048:束(藤野唯)

叶わない約束をして別れましょう今夜のお酒はおいしいですね

047:態(藤野唯)

醜態をさらしたままでしたキスを灯りのように大事にしてる

2011年11月10日木曜日

046:奏(藤野唯)

駅前のバンドの安い演奏で泣いてしまいそう待てば待つほど

045:幼稚(藤野唯)

幼稚園児並みのわがままをしてでも今は引きとめたい行かないで

2011年11月7日月曜日

044:護(藤野唯)

だめなひとばかりを好きになるのだと気付く誰にも護られぬ午後

043:寿(藤野唯)

あざやかな寿の文字 動揺をだましつつ用意するご祝儀

2011年11月3日木曜日

042:至(藤野唯)

泣いてます心当たりなどなくていいから至急電話をください

041:さっぱり(藤野唯)

まだ舌に残るあなたをさっぱりと忘れるためのオレンジソーダ

2011年11月2日水曜日

040:伝(藤野唯)

きみの前ではいつまでも18才 伝えなかった気持ちのせいで


2011年10月30日日曜日

039:庭(藤野唯)

あんなことあったからって校庭できみを見つける癖は消えない

038:抱(藤野唯)

抱かれないことをえらんで帰る夜もう二度とないことだとしても

2011年10月26日水曜日

おすそわけ第42回のおしらせ

イマイさんのブログゆびおり短歌でおすそわけ第42回が更新されています。
お題は「車」です。

私はペーパードライバーなんですが、助手席に乗るのは好きです。
でもせっかく免許もってるんだしやっぱりもったいない…。自分の車、ほしいなー。

ぜひお読みくださいね。

2011年10月24日月曜日

037:ポーズ(藤野唯)

そのポーズ彼とおんなじ 私しかわからないことしないでほしい

2011年10月23日日曜日

036:暑(藤野唯)

言わされたような告白してしまいワンピースのなか今すごく暑い

035:罪(藤野唯)

いまここで触れるのは罪かもしれない飲み会の声がむこうにひびく

2011年10月15日土曜日

034:掃(藤野唯)

飛び散った皿の破片を掃いてゆくもう嘘なんてつきたくないな

2011年10月10日月曜日

033:奇跡(藤野唯)

一度だけあなたが笑いかけてくれてそれが奇跡の基準になった

032:町(藤野唯)

少しだけ悲しいのは内緒のままでしあわせ祝う町の教会

031:電(藤野唯)

あなたにはわかって欲しかったんだなあ電話を閉じたらなみだが出ました

2011年10月3日月曜日

030:遅(藤野唯)

もう遅いなんて哀しく言うんだね愛されている自覚もないのに

2011年9月28日水曜日

029:公式(藤野唯)

あの服が似合いすぎる子を知っていて買えなかった公式ムック

028:説(藤野唯)

説得はしない あの子が可愛いと思ってるなら無駄だろうから

2011年9月25日日曜日

Unknown

水色


イマイさんこんばんは。
台風が過ぎて一気に秋らしくなりましたね。
秋服が着られるので嬉しい半面、いろいろと考えてしまいがちなもの寂しい季節でもあります。

それから夏フェス、今年も行かれたんですね。
フェスってどうしても暑そう、というイメージがあったり体力とかの不安があったりで、
なかなか縁がないものですが、いつか一度行ってみたいです。


さて今回の「色」ですが、ちょうどいい体験をしてきたのでそれをか書こうと思います。

実は先日、高校時代からの友達に誘われて染めものワークショップに行ってきました。
染めものなんて小学校の体験学習以来だったのですこし緊張して行ったんですが、
行ってみると先生と生徒4人の少人数で、とても和やかでした。

私たちが行った教室はロウケツ染めといって、
ハンカチの生地にロウと塗料で好きな模様を描き、
後日先生が後処理を行った完成品を送ってくださるというものでした。

写真も撮ってきたので一緒に紹介しますね。

まず下書きを簡単にチャコペンみたいなもので書いて、塗りやすいように生地を固定して、
ロウで塗料をはじきたいところを塗っていきます。


ロウが塗り終わったら塗料で色をのせます。
結構色を重ねても大丈夫で、ハケや筆で思いきり塗ってしまいました。


満足するまで塗れたら、先生に預けて作業自体は終了です。
文にするとあっという間なんですが、
下書きを考えずに行ってしまったので結構あわてながら書いたり、
ロウもつけてしまうと一回きりなので、細かいところがうまく書けなかったりと、苦戦しました。

下書きを書きながら、全体的にきれいな水色にしたいなあと思いました。
好きな色はほかにもあるのですが、このハンカチは水色にしようと直感で決めました。
先生の色見本を見せてもらって塗料を選んだのですが、
色を重ねているうちにちょっと濃いめになってしまいました。

ちなみに友達は全体的に暖色で、模様も私と違ってダイナミックにお花を大きく書いていました。
性格や好みってこういうときすごく出ますよね。


それでこないだ、完成品が送られてきました。

塗った時よりも淡くてやさしい感じになっていて、ちょっと感動しました。
なんだかもったいないのでまだ使えていません。

こういう美術みたいなことってすごく久しぶりで(高校のときは書道選択だったし)、
とても楽しかったです。
今の好みで作れたので、学生のときでは出来なかったと思うし。
また10月に同じ先生の教室に誘われているので、今度は少しでも模様と色を考えていこうと思います。
次回はエコバッグを作る予定です。

イマイさんはどんな色がすきですか?


どんな子がすきなんだろう水色の絵の具ばかりが減っていくきみ(藤野唯)





すっかり遅くなってしまってごめんなさい。

好きな色の服が似合うわけではなかったり、色ってむずかしいですよね。
次回のお題は「車」です。イマイさんはドライブ好きでしょうか。
更新は約2週間後、イマイさんのブログで。

2011年9月13日火曜日

027:水(藤野唯)

水飲み場あの日の放課後に戻ってわたしのこころを返してほしい

2011年9月4日日曜日

026:震(藤野唯)

出席に○をつけた返信用ハガキを出す手がすこし震えた

2011年9月2日金曜日

おすそわけ第40回のおしらせ

イマイさんのブログゆびおり短歌でおすそわけ第40回が更新されています。
お題は「チケット」です。

イマイさんは毎年夏フェスに行ってるんですね。
「フェスモード」という言葉に、わくわくを感じました。楽しそう!☆

ぜひお読みくださいね。

2011年8月28日日曜日

025:ミステリー(藤野唯)

目が合って口を開いた瞬間に足元くずれ始まるミステリー

2011年8月27日土曜日

024:謝(藤野唯)

夕焼けがきれいだねも言えなくてそろそろ寂しい ねえ謝って

2011年8月21日日曜日

023:蜂(藤野唯)

ふたりして蜂に刺されたような夏 秘密がふえて始まる2学期

2011年8月20日土曜日

あんなこと言うために

昨日今日は涼しい(寒い?)東京です。
暑さのピークはこれで過ぎる、とテレビで言っていましたが、
まだまだ疑ってしまいます。
だってほんとに暑すぎた。


さて田中ましろさんが作成しているうたらばのブログパーツにひさびさに投稿したところ、
採用して頂きました。
すみませんもうちょっとマメに出したいです。


あんなこと言うために来たわけじゃない砂浜であかいすいかが割れる


うたらばのページにとんでみたらなんと!
トップに写真付きで紹介されているよ!(驚)
ありがとうございます!

ブログパーツ、gooブログだとgoo指定のしか貼れないみたいでほんと残念。
わたしもうたらば貼りたい。


それにしてもましろさんはいつも仕事忙しそうなのに、
うたらばもきちんと継続されていて尊敬します。
そんなましろさんの短歌が今月のNHK短歌「ジセダイタンカ」に載っているようです。
チェックチェック。

022:でたらめ(藤野唯)

でたらめを言ってでも気を引きたかった あなたはひとり改札通る

021:洗(藤野唯)

経血を洗い流すよる ひどいこと私にしたひと元気だろうか

2011年8月2日火曜日

おすそわけ 第39回「紙」

めくって、たしかめて



イマイさん、こんばんは。


今年の夏は暑いと思ったら最近すずしいですね。
梅雨の時期も早かったし、今年はいつも以上に夏に振り回されてます。
わたしも水出し麦茶、買いました。
でも箱いっぱいに入ってて、夏の間に使いきれるかちょっと自信ないです。


今回のお題は紙ですが、私の部屋には紙が多いです。
本ももちろんそうだし、封筒、便せん、ノート、マスキングテープ、写真・・・などなど。
これらを捨ててしまったらずいぶんすっきりするんだろうなあとは思うものの、
そのぶん紙以外のものを捨てようとその都度考え直しています。

メールは好きですが、手紙が今でも好きです。
中高生のときはレターセットをきらきらしながら選んでたけど、今でもわくわくします。
電子書籍にはまだ手を出せてません。
かわいい本だとか、
雑貨・カフェ特集の雑誌だとか、
デザインに惚れてしまったノートばかり増えていきます。
もうすこし、本当に気に入ったものだけを残せばすっきりするのになあ。

それでもやっぱり、気に入ったDMとか、シールとか、クッキー缶に集めてしまいます。
(そうして、何度も開けて眺めてにやにやする)
今では恥ずかしくて読めないのに、
高校の時に友達にもらった手紙も取ってあります。

本は本屋さんで一冊ずつ表紙とか重さをたしかめながら買うし、
ノートが終わったら満足だし、次はどれ使おうかなって本棚からわくわくして選びます。
ポストになにか届いているとやっぱり嬉しいし、
お正月はやっぱりこたつで年賀状を、一枚一枚めくってゆっくり読みたいです。

何がいいのか自分でもよくわからないんですけど、
人の書く文字にはやっぱりその人の人となりとかが出るし、
紙には紙の重さもあるし、手触りも好き。

いつか卒業アルバムとかも、データになる時代が来るのかな。
それはさすがに寂しい。

携帯も大事だし、タブレットもいつかは欲しいなあと思うんですけど、
やっぱりほんとに大事なものは紙で持っていたいなあと思います。



私では傷つかなかったあのひとの手紙が乾いてでこぼこになる(藤野唯)




さて、8月になって夏まっさかりですが(すずしいけど)、
イマイさんはフェスとか行くのでしょうか。
次回のお題は「チケット」です。
更新は約2週間後、イマイさんのブログで。

2011年7月31日日曜日

020:幻(藤野唯)

強いんじゃなくてどうでもいいんだね 愛されたのは夏の幻

2011年7月23日土曜日

019:層(藤野唯)

社内一スーツが似合うと思ってる 高層フロアまであと10秒

2011年7月18日月曜日

Unknown

テーマ「採用短歌」にしてますが、私の話ではなく。笑
私の高校の友達が採用されていました☆


今日なんとなく電車の中で夜ぷちの採用短歌見ていたら、
名前とか住所とか年齢とか、すごくつじつまの合うというか見覚えのある人がいたのです。

私が短歌好きなことはずっと知っている子だけど、
その子が短歌詠むの見たことなかったのでまさかなーとか思いつつメールしてみたらほんとにその子でびっくり。

うれしくってついブログに書かせてもらうことに☆


夜ぷち 7月17日 お題「自転車」

ケイタイと自転車のカギすぐなくす私のためのお土産は鈴(☆ぷーたん☆)


朗読で採用。
なんだかすごく彼女らしい可愛い歌だなあと思いました。


おめでとう!
すごくうれしい!


おすそわけ第38回のおしらせ

イマイさんのブログゆびおり短歌でおすそわけ第38回が更新されています。
お題は「集めているもの」です。

読んでいてなんだか涼しい気持ちになりました。
今年の夏もほんとうに暑いけれど、わたしも自分なりの工夫をしてなんとか乗り切らなければ。

ぜひお読みくださいね。

2011年7月8日金曜日

018:準備(藤野唯)

黒髪に戻したきみに見つめられ準備してきた言葉がきえる

017:失(藤野唯)

失くしたくなくて途方に暮れたすえ妹にしてと願う七夕

2011年6月27日月曜日

奥さまのもの

暑かったり涼しかったりですね。

仕事に忙殺されかけているこのごろですが、
最近は立て続けにえいみちゃんやこゆりんとご飯をしたので元気です。
短歌のお友達に会うと、やっぱり短歌頑張ろうってなります。
(こゆりんとは半分以上アイドルの話してたなんて言えない)


そんなわけで採用報告です。


夜ぷち 6月26日 お題「弁当」

お弁当取り出すきみは昼休みまでもしっかり奥さまのもの


小島なおさんに選んでいただきました。しかも放送で読んでいただけた。うれしい。
会社での歌は少なかったようなので拾っていただけたみたいです。

前にいた部署で、隣の先輩がお昼休みにいつもお弁当を取り出しては電子レンジにむかうのを見てたので、
それを思い出してちょっと詠んでみようかなと思いました。
お弁当いつも持ってる人って外のお昼に誘えないので、
ああこのひとは昼休みも奥さんのものなんだなーと思ったりとか。したのです。



*BOTSU短歌*
「弁当」
さよならを言いだすことを決めた日の厚焼き玉子は味がなかった

「時」
あの子とも仲良しだったのにごめんね時効とともに迎える記念日




「乱反射」、読み返したくなったのでひっぱり出してこよう。
眠る前にちょっと読めたらいいな。




****



書くのをすっかりわすれていましたが、
1月16日分でも拾っていただいてました。
いつのはなしだよ!!

お題「日記」
3ヶ月後にはいいことがあるからそのままゆっくり歩いておいで


こちらは石川美南さんに選んでいただきました。
今回の選者美南さんじゃないか!と思ってあわてて?出した記憶があるので、
選んで頂けてうれしかったです。

2011年6月23日木曜日

こちらこそこちらこそ!

ちょうどいい



イマイさんこんばんは。
かなり暑くなってきましたが、お元気ですか。
昨日今日はかなり蒸し暑いです。
夏バテしないように、しっかり食べないとですね。

「ルール」、ちょっと考えてしまいました。
たしかに暗黙の了解というのはちょこちょこあると思いますが、
ルールといってしまうとなんだか堅苦しいかんじになってしまいますね。
結婚したら私たちにはできるのでしょうか。


今回は「三人のとき」です。
じつは高校あたりまで、私は三人組が苦手でした。
友達三人でいると、どうも自分以外の二人のほうが仲が良い気がしてしまって、
「なかよし三人組」をつくることがあまりできませんでした。

いつも三人でいるわけではないし、時々そのうちのどちらか一人と一緒にいたり、
私以外の二人で一緒にいることもあるわけで、
三人ですべてを共有したりだとか、
それぞれがどちらに対しても公平に、とはいかないのだろうなと気付いて、
だったらひとりずつと仲良しでいた方が楽だなあと、
三人組ができそうになると無意識にバランスを崩して抜けていた気がします。

今思えば、そんなに卑屈にならなくてもいいのにと思いますが、
当時のわたしには窮屈だったんですね。


今はあのころに比べてすっかり気持ちが楽になり、
無意味な嫉妬をすることもほとんどなく、よく三人組になることが多いです。
いつもよくしてくれる会社の先輩たちと飲みに行くときも三人だし、
安藤えいみちゃんやこゆりんとも、短歌日和の一件から三人で会ったりしています。
一対一で会ったりお話ししたりもずっと前から好きなのですが、
今は三人の良さもわかる気がします。
二人では出ない話題をもう一人が出してくれたり、
一人の話に対する反応も二通りあったり。
三人て、なんとなくちょうどいいのかなと思ったりしています。


私では言えない言葉をみーちゃんがずばっと言って咲がまた泣く(藤野唯)


***


イマイさんのブログを読んで考えましたが、私にとっての三人バンドはチャットモンチーです。
彼女たちはとてもバランス良く楽しくやってるんだろうなあと、
いつもうらやましく思ってます。

次回のお題は「集めているもの」です。
誰にでもあるものなんだろうか?と思い、イマイさんに聞いてみたくなりました。
更新は約2週間後、イマイさんのブログで。

2011年6月15日水曜日

016:絹(藤野唯)

絹さやのすじはとぎれまたとぎれご飯おわったらひとりで泣こう

2011年6月12日日曜日

015:とりあえず(藤野唯)

とりあえず笑うくらいじゃだませない好きなんてまだ言いたくないのに

2011年6月11日土曜日

014:残(藤野唯)

プレートに残ったポテトも笑ってるキスをしたのにともだちのまま

2011年6月9日木曜日

013:故(藤野唯)

その腕がきれいでもう何も言えない 事故に見せかけてさらってください

2011年6月8日水曜日

ほほえみはすぐ取り出せない

無事に届いたみたいなのでおしらせです。


リトルプレス「ひまつぶしブックレーズン」のたけのこスカーフさんが主催するイベント、
平日のおたのしみ会が6/14(火)、15(水)に行われます。

いろんな作家さんがあつまって作品を展示するイベントで、
たけすかさんの日記にも日々作家さんの紹介など書かれているのですが、
わいわいしててとても楽しそうです。
そのイベントで、「てづくりしんぶんFES」といっていろんなフリーペーパーを配布するらしいのですが、
わたしもフリーペーパーを出させていただきました。




(写真がうまく撮れないよう…)

身の回りにあったり、あこがれたりのかわいい(と私が思ってる)ものに短歌を添えて並べてみました。

私の短歌だけでは心細かったので、
なんと安藤えいみちゃんとこゆりちゃんにも短歌をいただきました。
(その節は本当にありがとう!)


フリーペーパーをつくるのは初めてだったのですが、
だいすきなたけすかさんのイベントということで、勢いで参加してしまいました。


お近くの方はぜひぜひ。
よろしくお願いします

2011年6月7日火曜日

012:堅(藤野唯)

堅実さなんて捨てて目の前で微笑むわたしに浮気をしてよ 

2011年6月5日日曜日

011:ゲーム(藤野唯)

��bitミュージックでこの悲しみを軽くあしらうゲームオーバー

010:駆(藤野唯)

ドアを開けたら駆けてでもいくんでしょ彼女のとこへ 「行ってらっしゃい」

2011年6月4日土曜日

009:寒(藤野唯)

いつもより寒い夏がすぎてゆく 癒されなくても愛しているの

おすそわけ第36回のおしらせ

イマイさんのブログゆびおり短歌でおすそわけ第36回が更新されています。
お題は「ルール」です。

ルールとまではいかなくとも、暗黙の了解は私たちもあるかも。
確かにルールっていうと途端に印象がかたくなってしまうなあ。

ぜひお読みくださいね。

2011年5月10日火曜日

おすそわけ 第35回「夜」

魔法のかかった



イマイさんこんばんは。元気ですか。
髪を切ったんですね。
私もそろそろいつもの美容院に行って、いつものお兄さんとお話ししながら髪を切ったりしてもらいたいなあと思ってるところです。


今回の「夜」ですが、いろいろ考えてしまいました。
昼間は会社に行っているので、夜は自分の時間というイメージです。
今日帰ったらこれしよう、とか仕事の合間に考えたりします。
(TSUTAYAに寄るとかちまちま作業をするとか、他愛もないことなのですが)

中学校〜予備校生くらいのときは、寝る前に日記をつけていました。
もう寝るだけというときに、2階の寝室に上がって、テーブルの上に置いてある日記帳を開き、つらつらつらつらその日あったことや1日ためこんだ気持ちを書いていました。
当時はいわゆるシシュンキだったので、多い日は1〜2ページも書いていたと思います。
よくそんなに書くことがあったな…と今では思いますが、
同時にとてもいい時間だったと思いますし、
なくてはならない時間だったんだなあと思います。


大学のときは、よく(?)オールをしました。
どうせ部屋に帰ってもひとりだし、と、サークルの仲間とよく過ごしました。
ばかみたいに笑ったり、昼間の何倍も真面目に話したり、
居酒屋やカラオケのなかで朝をむかえたりしました。
私は大学の近くにアパートを借りていたので、
泊まりにきた仲間のうちのだれかとふたりで夜じゅう話したこともありました。

夜をひとつこえると、ふしぎな気分になります。
ああもう終わってしまうなとか、
長かったなあ帰って寝ようとか。
あんなことしゃべっちゃったなとか、
普段は聞けない相手の気持ちを聞けたなとか。
そのあと重い頭と体でむかえた朝はいつも、とてもまぶしかったです。


夜はなんだか別人みたいになるとか、
夜書いた手紙は朝に読み返せとかよく言いますが、
そういう魔法のかかった夜をいちばん濃く過ごしたのが大学時代でした。
なので大学の仲間には、良くも悪くも自分をさらけ出していたのだと思います。
今ではオールなんてほとんど出来ないので、あの時の魔法みたいなものがほんとにとけてしまった気分です。


ひるまには聞けない気持ちを聞いている とろんと分かつ秘密一滴(藤野唯)





今日はとても蒸し暑くて、今年も梅雨と、夏が来るのだなと思いました。


次回のお題は「ルール」です。
更新は約2週間後、イマイさんのブログで。

008:下手(藤野唯)

幸せになるのが下手ね まだ彼に後悔させたがってるなんて

2011年5月6日金曜日

007:耕(藤野唯)

丹念に耕されたわたしのうえであなたはいそぐように熟れてゆく

2011年4月26日火曜日

006:困(藤野唯)

いつだって困ったふりだけするきみの心に居残りたい傷付けたい

005:姿(藤野唯)

誰なのかもう知っている あのひとが姿勢をのばして会いにいくのが

2011年4月22日金曜日

Unknown

イマイさんのブログゆびおり短歌で、おすおわけ第34回が更新されています。
お題は「髪」です。


タイトルの意味がわかる場面で、はっとしました。

春になりましたね。


ぜひお読みください。

2011年4月19日火曜日

004:まさか(藤野唯)

まさか、って思ってほしいためだけにあなたではない人のところへ

2011年4月13日水曜日

003:細(藤野唯)

どうすればきみが笑うかわからずにどんどん声はか細くなって

2011年4月6日水曜日

002:幸(藤野唯)

幸せなあなたをここで見限って立ち去ってしまえればいいのに

2011年3月30日水曜日

001:初(藤野唯)

初めてはかなしい 君の手が触れたところがそっと傷んで始発


参加します(藤野唯)

すこし遅れてしまったけれど、今年も参加します。
5年目になります。


自分で気に入る歌が去年より増えるといいなあと思います。

それから去年は、1回で覚えてしまうくらい度肝を抜かれた歌に出会えたので、
今年もそんな出会いを期待しています。

今年もいい旅になりますように。

よろしくお願いいたします。

2011年3月22日火曜日

先輩

ぽろぽろとドライフラワーこぼれてる あなたの夢を見ていたらしい


「会いたいです」「会えて嬉しかったです」でも「好きです」は言ってはい(け)ない


内線でひさしぶり、と言われてる 午後のすべてが急にあまくなる


元気です今日はみぞれが降りました小さい嘘をついた日でした


汗かいたつめたいてのひら思い出すもう寝るだけの時間のなかで


すきですと言えずに覚めた夢のあと はりさけそうでじぶんをさわる


マルボロのにおいはあなた 単純な動物として今夜は眠る


***


書き溜めていたときから1ヶ月経ってしまったので、投稿。


大地震から11日が経ったけれど、
未だに余震はつづいて、怖いことだらけです。

つまらないことばかり言ってないで、
人に優しくしたい。しよう。

2011年3月8日火曜日

おすそわけ 第33回「お菓子作り」

手先にあずけて




イマイさん、こんばんは。
一昨日は東京で雪が降りました。
すぐに雨に変わったけれど、まだ冬なんですね。



イマイさんはお菓子、よく作りますか?
私はすごいものは作れないけれど、クッキーを焼くのが好きです。
粉をふるって、バターやメインのものと混ぜてこねこね。
型を抜いていると、いつも予想以上に数が多くなってしまいます。
(頭ではわかっているつもりでも、型を抜いたものの多さにいつも驚いてしまいます)
型を抜いたものからオーブンに入れて、焼きあがるのを待つ間にまた型を抜いて、のくりかえし。
ときどきオーブンの前に立って中をじーっと見ています。
焼きあがったばかりのクッキーはまだとても熱くてやわらかくて、食べるとちょっとしあわせです。


今年のバレンタインはバナナ入りのココアクッキーにしました。
秋ごろ急に食べたくなって、さつまいもやかぼちゃを入れたものを作ったりしましたが、
バナナを入れるのははじめてで、やっぱり少し手間取ってしまいました。
生地が固まりづらいので、成形できる固さになるまで小麦粉を足していくんですが、
その調整がとても難しかったです。
やわらかい生地なので型抜きはせず、手で形を整えて焼きました。
このくらいかな、とかそういう感覚はぜったい、何度か作らないと身につかないんですよね・・・。
またぜひ再チャレンジしたいです。


ボウルの中で材料をまぜていると、なんだか楽しいです。
はじめはばらばらの粉だったものが最後にはどっしりした生地になって、
それが楽しくて、はやくかたまれ、かたまれと思いつつこねます。
ココアも、果物も、野菜までのみこんでなじませてしまう生地はなんだかとてもたのもしく、
普段のことはすっかり忘れてしまいます。

大学生のころ、そのときもバレンタインのクッキーを作っていたんですが、
ちょうど型は抜き終わってあとは焼いてしまうだけだったので、
テレビでやっていた映画を観ながら焼きあがるのを待っていたのを覚えています。
映画で泣きつつ、CMに入るとオーブンを見にいったり取り出したりしていて慌しかったのですが、
とても楽しい時間でした。


食べ物でなくても、ときどきほんとうに無心になってなにかをつくるときがあるのですが、
そうやって手先にすべてをあずけてしまう時間は大切だなと思います。


ほんとうのことを明日は言えるよう180度で焼く生地とうそ(藤野唯)




ばたばたしていていたので、すっかり遅くなってしまいました。
イマイさんごめんなさい。またちゃんとメールしますね。

次回のお題は「髪」です。
更新は約2週間後、イマイさんのブログで。


2011年2月18日金曜日

今日もまた

*これでもう、何度目だろう*



ビタミンはやさしいきいろ 今日もまた泣いたまぶたが空気にしみる


その声であの子の名前を聞くたびに肺に見えない穴があきます


笑っても泣いても困る顔をするあなたには触れちゃいけない気になる


今日あったことを教えてヒロインが出てくるところ以外がいいな


ぱたぱたと落とす涙の受け皿にあなたに借りた本をえらんだ



*一首目に戻る*

2011年2月16日水曜日

おすそわけ第32回のおしらせ

イマイさんのブログ「ゆびおり短歌」にて、おすそわけ第32回が更新されています。
お題は「字」です。

私も学生の頃字が小さい、薄いとよく言われてました。
大きく書くのは苦手だけれど、少し字の大きさに対して気持ちが変わりそうです。

ぜひご覧になってくださいね。


2011年2月12日土曜日

あなたの好きな花も知らずに

洗濯機回す真夜中 あのひとと恋人のする会話を思う


髪の毛は鎖骨あたりまでのびました そろそろ会いに行っていいですか


あのひとはいつも優しくわらうので私を認識してるか疑う


いっしゅんの日なたに呆けてる縁側 あなたの好きな花も知らずに

2011年2月9日水曜日

春なんて待ってない

待ち合わせ場所へゆくのを引き止めたい これからあなたは優しいんでしょ


泣いたなら足手まといね 見送ったあとは肉まんを買いに行くわ


今日もまた彼女のことを知ってゆく 私のことをはじに追いやって


大学はいちょうの黄色 これからはどんどん寒くなる それでいい


あの声にあの子の声もついてくる 大事にしていたのにな、のにな


「しあわせにならないで」を言う引き換えに捨てなきゃいけないあったかいもの

2011年1月26日水曜日

おすそわけ 第31回「成人式」

大人なんかじゃなかった



イマイさんこんばんは。
私にとっては新年初のおすそわけ更新です。

新年といえば、今年は年賀状を送ることができてよかったです。
いただいた年賀状、すごくイマイさんらしくて素敵でした。
今年も、どうぞよろしくお願いしますね。


前回の「日本酒」、更新をとても楽しみにしていました。
「十四代」と「花泉」、飲んでみたいなあ。
お正月に実家で日本酒を飲んだけれど、心なしか去年よりも自然に飲めました。
それまではお正月に儀式的に一杯だけ飲む、という認識だったので…。
これからいろんな日本酒を飲んでみたいです。
またいろいろ教えてくださいね。


先日は成人式の日でしたね。
私の田舎は小さな町で、ひとつの町にひとつしか中学校がないので、
成人式は自然と「中学の同窓会」でした。
正直、地元にはよく遊ぶような友達がおらず、
また中学時代を思い出すとほとんど恥ずかしい記憶しかなくて、成人式に出るのはすこしだけ憂鬱でした。
だけど一生に一回ということはわかっていたので、
振袖を選び、前撮りをして、式にもきちんと出ました。

振袖は黒地に花がちりばめられているものを選びました。
前撮りの日、着物屋さんに私を預け、両親は買い物に出かけました。
初めて着る振袖は苦しくて重くて(お腹にタオルを3枚も巻きました)、
最初は歩くのもやっとでした。上手に笑えないし。
両親が迎えにきたとき私はまだ撮影の途中で、すこし恥ずかしかったのを覚えています。
帰りの車の中、父に「綺麗だった?」と何となく聞いてみると、
「綺麗だったよ」と、前を向いたまま答えました。

式の日はほかの女の子同様、朝早くに起きて美容院へ行きました。
会場で見る懐かしい面々の中、
私はやっぱり未熟だった当時のことをたくさん思い出してうつむきがちでした。
だけど、中学3年間担任をしてくれた恩師と会えたり、
当時お互いが嫌い合っていただろうなと思っていた男の子が話しかけてくれたりして、
すこし、来てよかったなと思えました。
そのあとの同窓会には出ずに家に帰り、玄関先で両親や祖母と写真を撮って、
振袖を脱ぎました。
軽くなった身体でくつろぎながら、ぼんやり式のことを思い出していたと思います。
次の日には、大学のために東京に戻りました。


黒い振袖はきっと似合っていなかったと思います。
20歳になっても、大学へ通うために一人暮らしをしても、
大人なんかじゃなかった。
今だって、あれから5年も経つけれど、全然大人にはなれません。
働いていてもうまくいかないことばかりで、
むしろ「もう大人なのだから」と無理やり思うことのほうが多いです。
いつも、悲しいことがあっても黙って受け入れられる大人になりたいと思っていたのに。
なれるかわからない「大人」は、もしかしたら性格の問題かもしれないけれど、
なれるとしてもまだ時間がかかりそうです。



「綺麗よ」と言われうつむく 喜んでもらうために着た振袖で(藤野唯)



+++


イマイさんが夏の成人式だったというのは、冬に雪がすごいからでしょうか。
イマイさんの「ハタチ」も聞いてみたいです。

次回のお題は「字」です。
上手い下手ではなく、手書きの文字がなんだか好きです。
更新は約2週間後、イマイさんのブログで。

2011年1月10日月曜日

おすそわけ第30回のおしらせ

イマイさんのブログ「ゆびおり短歌」にて、おすそわけ第30回が更新されています。
お題は「日本酒」です。

イマイさんは日本酒がとても好きと聞いているので、
新年初おすそわけということと、第30回ということでこのお題にさせていただきました。
私も自分からすすんで日本酒を飲むようになりたいです。


ぜひご覧になってくださいね。


2011年1月6日木曜日

Esc.




どうしても逃げられないね だから頭痛薬にリボンをつけてあげるね

エナメルはみんな痛いと思ってた 今の自分の足音が好き

口実を探す会いたい会いたくない声を聞きたい聞かせたくない

いつだって受け身な人だ 彼女には自分から触れたりしているの

ひんやりと冷たいニベア缶 今日は少し素直に思い出せてる





あけましておめでとうございます。
今年もほそぼそがんばっていきます、よろしくおねがいいたします。

写真は会社でいただいた、アニエスべーのチョコレート。
しあわせな甘さでした。