2016年6月3日金曜日

未来5月号

人づてに聞いた近況 強くない靴に霙が染み込んでゆく

振り切った針を戻して暮らしてもあなたの背骨みたいにいびつ

雪落ちる音を寝床で聞きながら明日向けられる幻滅のこと

どちらかが不幸になればもう一度優しくし合えるのか塩むすび

一月の西日に街は輝いて友から脱落すること決める

終点のようなコインランドリーいつの間に増えた荷物が回る



この頃はまだ冬で、日が落ちるのが早かった。
公園で遊ぶ娘を見守りながら西日がまぶしくて、ずいぶん連絡していない人のことを考えていた。

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